【Talk】Investigating the U.S. Military Crimes in Japan(英語講演)カリフォルニア大学バークレー校で、米軍犯罪と日米地位協定の問題について講演しました。講演のベースになっているのは、スローニュースで伝えた調査報道特集「日米公文書発掘 この案は殺さねばならなぬ」です。こちらも合わせてぜひ読んでみてください! My talk about the U.S. military crimes and jurisdiction issues under the Status of Forces Agreement is out on Youtube! Special thanks to UC Berkeley Center for Japanese Studies for this wonderful opportunity. Description: Hanayo Oya, a journalist and former visiting scholar at CJS, will discuss her latest investigative story on the issue of crimes perpetrated by U.S. military personnel against local people in Japan. Especially controversial has been the criminal jurisdiction over the U.S. military personnel because of the Status of Forces Agreements (SOFAs), which are multilateral or bilateral agreements that protect U.S. military personnel from being subject to criminal justice systems in host countries. As a result, once jurisdiction is handed over to the U.S. side, there is no more legal recourse - and effectively no transparency - for the local communities affected by the crimes. Japanese laws don’t apply to the perpetrators, and Japanese journalists often treat these crimes as extraterritorial matters. This state of affairs leaves crucial questions unanswered: How exactly were such agreements made between Japan and the U.S.? And what was the purpose of the agreements? The presenter will examine the historical background of the agreements as well as their influences on local communities in Japan.Investigating the U.S. Military Crimes in JapanColloquium: Center for Japanese Studies | January 26 | 4 p.m PSTSpeaker: Hanayo Oya, Journalist/Documentary FilmmakerSponsor: Center for Japanese Studies, UC Berkeley2022.01.27 03:36
【書評】「報道現場」(望月衣塑子著)望月衣塑子さんの最新書籍「報道現場」(角川新書)の書評を書かせて頂きました。2021年12月12日、しんぶん赤旗に掲載されました。東京新聞の望月衣塑子記者と聞けば「記者会見で官僚らに食い下がる反骨記者」と認識する人も多いだろう。答えが得られるまで、分かるまで、粘り強く質問し続ける望月記者の姿は、映画「新聞記者」やネットフリックスのドラマにも描かれ、マスメディアと権力の癒着構造を国民に知らしめてきた。「しかし実は、20年9月を最後に私は菅氏に質問できていない」そんな驚きの告白から本書は幕を開ける。望月記者は官房長官会見に出席すらできなくなったという。それはなぜなのか?すべての国民にとって必読の一冊です!2021.12.12 22:07
【特集】『バーグマン物語』の舞台裏スローニュースで大反響を頂いた特集「バーグマン物語」の舞台裏を描いた番外編「会社におもねらず、因習に縛られず、上司に売られても諦めずに生きるには」が公開されました!この取材の舞台裏にいたのはふたりの日本人ジャーナリスト。ひとりは、私、ジャーナリストの大矢英代。2018年にフルブライト奨学生としてバーグマンの元で学び、その後も米カリフォルニア州を拠点に取材を続けている。今回の取材では、森の奥深くに暮らすバーグマンと膝を付き合わせて取材にあたった。もうひとりは、編集デスクとして総括にあたったジャーナリストの高田昌幸さん(フロントラインプレス代表)。今回は、私が高田さんのインタビューを受けました。組織の中で声を上げることの難しさって、誰でも一度は感じたことがあるはず。会社が誤った判断をした時、おなしなルールを「常識だ」と言われた時、上司が自分を「売った」時、自分は一体どうすればいいのか。報道機関に限らずとも組織で働くすべて人たちに読んでもらいたい特集です。2021.12.05 02:55
【特集】バーグマン物語 伝説の調査報道ジャーナリスト(Photo: ローウェル・バーグマン by Hanayo Oya)私がその「伝説の男」と出会ったのは、2017年冬。有給休暇を使ってふらりと訪れた米国カリフォルニアのバークレーでのことだった。世界トップレベルの研究教育機関として名高いカリフォルニア大学バークレー校を訪れた時、せっかくだからとジャーナリズム大学院を覗いてみることにした。その日、たまたま「調査報道セミナー」が開かれていた。これ幸いとばかりに担当教授にメールを送った。「日本人のジャーナリストですが、授業を聴講してもいいですか?」すぐに返事がきた。「もちろん、どうぞ」と。まさかその教授が「伝説の調査報道ジャーナリスト」と呼ばれる、ローウェル・バーグマンだとは全く、本当に微塵も予想していなかった(今思えば、名前で気がつくべき…とほほ、お恥ずかしい…)。そしてふらりと訪れた調査報道セミナーで私の人生は変わった。バーグマンの元で調査報道を学びたいと、私はフルブライト奨学生の切符を手に入れて、翌年、バークレーへと飛んだ。そして、現在も米国で取材を続けている。米国のたばこ産業の不正を暴き、所属するテレビ局をも敵に回して真実を市民に伝えたバーグマンの功績は、アル・パチーノ演じる映画『インサイダー』の原作にもなった。ニューヨーク・ブルックリン生まれのユダヤ系移民の子どもは、なぜ、どのようにして米国を代表する調査報道ジャーナリストとなったのか。駆け出しの頃から命を狙われ、巨大組織にも立ち向かいながら、今につながるメディアのコラボレーションまで成し遂げていく。映画には描かれなかった、真実とは。スローニュースで大人気となった連載、ぜひご一読ください!2021.11.18 00:38
【特集】対テロ戦争のコスト 米国史上最長の戦争が残した爪痕死者93万人、総額8兆ドル(約900兆円)……この数字は、米ブラウン大学のプロジェクト「コスト・オブ・ウォー(戦争のコスト)」が発表した「対テロ戦争」の代償だ。2001年の米国同時多発テロをきっかけに始まった米国史上最長の戦争「対テロ戦争」は、2021年8月の米軍・アフガニスタン撤退により幕を下ろしたが、この戦争が残した爪痕はあまりに深かった。イラク・アフガンに参戦した元海兵隊員、マット・ホーさんを取材し、戦争PTSDや犠牲者への思いを聞きました。ビッグイシュー11月1日号に掲載です。★ビッグイシュー日本版バックナンバーのご注文はこちらから!2021.11.01 22:00
【特集】米国の調査報道が解き明かした「誤爆」の真相2021年8月29日 ー アフガニスタンの首都・カブールの住宅街で米軍の無人爆撃機(ドローン)が爆撃を行った。「ターゲットはイスラム国系組織(IS-K)のメンバーだ」と米軍は断言。攻撃の正当性を訴えた。しかし、犠牲者は「テロリスト」ではなく、幼い子どもたちを含む一家10人だった。爆撃の3週間、米軍は「誤爆」を認めた。背景にあったのは、「正当な攻撃」の真相を徹底的に調べ上げたニューヨークタイムズの調査報道だった。米軍の主張を覆した、ジャーナリズムの真髄とも呼べるこの報道はどのように始まったのか。記事を書きました。2021.10.25 22:37
【特集】米国・市民が変える!警官たちの「沈黙の青い壁」ミネソタ州ミネアポリスで、ジョージ・フロイドさんが警官に殺害された事件から1年が経った。裁判では有罪評決が出たものの、被告人側が裁判のやり直しを求めるなど混乱が続く。米国では警官によって大量の市民が射殺されている。その数は年間約1,000人にも上る。しかし警官が逮捕されること、ましてや有罪になることは極めて珍しい。背景には何があるのだろうか。暴力の連鎖を止めるために市民に何ができるのだろうか。ビッグイシュー日本版(2021年6月1日号)に記事を書きました。★バッグナンバーはビッグイシュー日本版公式ウェブサイトにてご注文頂けます★2021.06.01 20:42
【特集】日米公文書発掘「この案は殺さねばならぬ」(Photo: Hanayo Oya)2020年〜21年、新型コロナウイルス感染拡大の中で、現場取材がままならない日々が続いた。アメリカにいながら現場に出られない、不自由な生活だった。こうなったら「不自由」を逆手にとって、これまでなかなか挑戦する時間がなかったテーマをやってみようと、米軍犯罪をテーマに調査報道を開始。自宅にいながらじっくり腰を据えて、ひたすら公文書をめくる日々…。米軍人が罪を犯しても日本の捜査当局はすぐに手出しができない。その源流となる「日米行政協定」が結ばれたのは、1952年4月。アメリカと日本、各地に散らばった公文書を重ね合わせ見えてきた緊迫の「日米交渉」、スローニュースで連載です。2021.04.02 02:51
【連載】連載トランプ政権とは何だったのか(上・中・下)(Photo: lev radin / Shutterstock)「今週水曜日はワシントンDCで大変なことが起きるだろう」そんな会話を米国人の友としたのは、2021年1月4日(月)。連邦議会襲撃事件が起きる2日前のことだった。ツイッターには、この水曜日に大統領選挙の不正を訴える抗議集会「SAVE AMERICA(アメリカを救え)」への参加を呼びかける情報があふれていた。トランプ自身、年末の12月30日に「1月6日、DCで会おう!」とツイートするなど、集会への参加をたびたび呼びかけていた。当日は、連邦議会でバイデンが勝利した大統領選挙の結果を認定する作業が行われる。それにあわせて、選挙の不正を訴えようというわけだ。「きっと全米各地からトランプサポーターが参加するだろうね」と友人と話していた。しかし、まさか群衆が議会議事堂に乗り込み、死者が出るほどの深刻な事態に発展するなどとは、私自身、想像もしていなかった。トランプが去った今も、問題は山積している。むしろ何も解決していないのではないか。そんな問題意識をもって、連載記事を書きました。トランプ政権とは何だったのか、3回の連載で振り返ります。シリーズ 揺れる米国社会 連載「トランプ政権とは何だったのか(上)」シリーズ 揺れる米国社会 連載「トランプ政権とは何だったのか(中)」シリーズ 揺れる米国社会 連載「トランプ政権とは何だったのか(下)」2021.02.26 00:03
【特集】米国カリフォルニア、増える家庭&地域菜園 「たねの授業」地球的オンラインネットワークにビッグイシュー日本版400号の特集「希望へ―英国、米国、ドイツからの報告」で、記事を書きました!2020年春のパンデミック宣言から1年近くが立ち、先の見えない状況のなかで、コロナとともに生きるために、またコロナ後を見すえて、各国の人々やその活動はどんな展開を見せているのか?英国、米国、ドイツ在住のジャーナリストそれぞれに「身近な地域の活動についてレポートを書いてほしい」とのリクエストを頂き、米国カリフォルニア在住の私は「増える家庭&地域菜園」について書きました。2021.02.01 22:20
【特集】米大統領選-バイデン勝利は新たな混沌と分断の始まりに過ぎない11月7日(土)、新大統領の当選が決まった。国民への「融和」を呼びかけるスピーチは華々しい言葉で飾られ、その様子は全米にテレビ&ネット中継された。盛大な花火はバイデン当選よりも、「悪夢」と呼ばれたトランプ政権の終了を祝っているように見えた。しかし、私には実感が沸かなかった。この日までずっと「結局トランプが再選してしまうのではないか」と強い危機感を持っていたし、私にはこの「当選」はさらなる混沌と分断の始まりに過ぎないように思えたのだ。詳しくはビッグ・イシュー2020年12月15日号の掲載記事をご覧ください。★バックナンバーのご注文はこちらから!2020.12.16 01:49
【特集】米国で最も進歩的な都市バークリーから見た大統領選「トランプ政権の終幕」アメリカ大統領選挙で「バイデン当選確実」の速報が出た日、カリフォルニア州オークランドの"celebration party"に取材に向かった。ここは副大統領、カマラ・ハリスの生まれ故郷。街中の人たちはお祭り騒ぎだ。人々の声を聞きながら考えたこれまでの4年間のこと、そしてこれからのアメリカのこと…週刊金曜日に特集を書きました。2020年11月27日号掲載です。★バックナンバーのご注文はこちらから!2020.11.28 01:29